3月の誕生石は?アクアマリン、珊瑚、アイオライト、ブラッドストーンを解説
2025.02.12 119 View


3月の誕生石のアクアマリン、珊瑚(コーラル)、アイオライト、ブラッドストーンを紹介。カラーストーンの特徴や知られざる歴史、お手入れ方法まで、誕生石の謎を紐解いていきます。3月の誕生...
3月の誕生石のアクアマリン、珊瑚(コーラル)、アイオライト、ブラッドストーンを紹介。カラーストーンの特徴や知られざる歴史、お手入れ方法まで、誕生石の謎を紐解いていきます。3月の誕生石について詳しく知りたい方は、是非本記事をチェックして下さい。
目次
3月の誕生石はどんなカラーストーン?
3月の誕生石には、以下の4種類の宝石があります。
- アクアマリン
- 珊瑚(コーラル)
- アイオライト
- ブラッドストーン
アクアマリンと珊瑚(コーラル)は、3月の誕生石として古くから親しまれてきたなじみ深い宝石です。
アイオライトとブラッドストーンは、2021年の誕生石改定により3月の誕生石に新しく加わりました。
アクアマリン
3月の誕生石のアクアマリンは、海のようにさわやかな水色が魅力的なカラーストーンです。
和名では「藍玉」や「水宝玉」とも呼ばれ、古くから親しまれている宝石です。
アクアマリンの特徴と魅力
アクアマリンは、その名前の通り、海のようにさわやかな水色をした宝石です。
アクアマリンといえば水色のイメージが強いですが、実は、薄いパステルブルーから青緑色まで様々なカラーバリエーションがあります。
アクアマリンはエメラルドなどと同じくベリル(緑柱石)という宝石の種類で、鉄が混入することにより水色〜青緑色に発色します。
その中でも特に高品質と言われているのが、深いマリンブルー色のアクアマリン。深いマリンブルーカラーのアクアマリンはサンタマリア・アクアマリンと呼ばれ、高い値段で取引されています。
また、アクアマリンは、人工的な加工によって作ることが可能な宝石としても知られています。
アクアマリンと同じベリル系の鉱物であるエメラルドやヘリオドールに熱処理加工を施すことで、水色のアクアマリンに変質します。
アクアマリンの歴史と意味
海を連想させるアクアマリンは、古代ギリシアの時代から航海のお守りとして親しまれていました。
アクアマリンを身につけると勇気を持った船乗りになれると信じられており、船乗りたちは肌身離さず持っていたと言われています。
嵐に遭った時には、海神ポセイドンの怒りを鎮めるためにアクアマリンを海に投げ込んで、船乗りたちは安全な航海を願っていました。
また、「アクアマリン」という名前の意味は、ラテン語の“Aqua marine(海の水)”という単語が由来となっています。
アクアマリンとマリー・アントワネットの深い関係
アクアマリンは、18世紀のフランス王妃マリー・アントワネットに最も愛された宝石のひとつとしても有名です。
まだ照明技術が未発達だった中世ヨーロッパでは、ロウソクの灯りの中で美しく輝く宝石が重宝されました。
アクアマリンは暗い所でもひときわ美しく輝くことから「夜の女王」と名付けられ、当時のセレブがこぞって愛用していました。
アクアマリンの石言葉
アクアマリンの石言葉は、「幸福」「聡明」「富」などがあります。
アクアマリンのお手入れ
アクアマリンは硬度が7.5〜8と比較的硬いため、様々な方法でお手入れができる宝石です。
汚れが気になる場合は、中性洗剤を溶かしたぬるま湯に浸けて汚れを浮かせるように落としましょう。
また、ジュエリー用の超音波洗浄機やスチームクリーナーを使用したスペシャルケアもおすすめです。
しかし、汗や直射日光には注意が必要です。
アクアマリンの美しい水色を作る主成分である鉄は塩分や紫外線に弱い特徴を持っています。
皮脂がついたまま放置したり、直射日光が当たる場所に飾ったりしていると、アクアマリンが変色してしまう可能性があります。
珊瑚(コーラル)
3月の誕生石として知られる珊瑚(コーラル)は、海で採れる天然サンゴを加工した宝石です。
日本では奈良時代から珊瑚を宝石として楽しむ文化があり、現代においても人々の生活に深く根づいています。
珊瑚(コーラル)の特徴と魅力
地中から採掘される鉱物の宝石とは異なり、珊瑚(コーラル)は海中に棲息する天然サンゴからつくられた有機質の宝石です。
しかし、珊瑚の原材料となる八放サンゴは、海中映像などでよく見られるテーブル状のサンゴ礁にはありません。
日光の届かない深海(水深100m以上)で長い年月をかけて育ったサンゴの中の数種類のみが、宝石の珊瑚(コーラル)としてジュエリーなどに使われています。
宝石として珍重されている珊瑚(コーラル)には、以下のような種類があります。
- 赤珊瑚
- 桃色珊瑚
- 白珊瑚
赤珊瑚は、赤い色が特徴的な宝石珊瑚の一種です。
朱色から濃紅色まで色のバリエーションが幅広く、産地によって色味が異なります。
主な産地は、ヨーロッパの地中海沿岸地域や日本近海。
地中海産の赤珊瑚は色が薄く、日本近海産の赤珊瑚は色が濃い傾向にあります。
赤珊瑚の中でも特に赤色が濃い最高級品は血赤珊瑚と呼ばれています。
薄い赤色から白みがかったピンク色をした珊瑚は桃色珊瑚と呼ばれています。
中でもムラのない薄いピンク色をした「本ボケ」と呼ばれる桃色珊瑚は高級品で、世界中で高値で取引されます。
また、桃色珊瑚は、非常に大きな原木が採取できることでも知られています。
そのため、置物やブローチといった彫刻作品に使われることが多いです。
アジア近郊の太平洋で採られる白珊瑚は、白みがかったピンク色からセピア色をしているのが特徴的。
名前に“白”が付いていますが真っ白な白珊瑚は非常に希少で、象牙色をした白珊瑚と共に非常に高い値段で取引されています。
珊瑚(コーラル)の主な産出国は日本
珊瑚(コーラル)は、日本で産出される数少ない宝石のひとつです。
珊瑚の採取方法が限られていた江戸時代までは、地中海産の高級な宝石珊瑚がオランダや中国から輸入されていました。
しかし、19世紀半ばに日本近海で珊瑚の採取場所が発見されると、日本産の珊瑚製品は世界中で大人気に。
特に、高知県沖で採取される血赤珊瑚は「トサ」と呼ばれ、宝石珊瑚の最高級品として現在もトップの座に君臨しています。
珊瑚(コーラル)の歴史
珊瑚(コーラル)の宝石としての歴史は、旧石器時代まで遡ります。
古代の人びとは海岸や海底で見つけた珊瑚のかけらをビーズ状に加工し、ジュエリーとして身につけていたと考えられています。
地中海沿岸地域で上質な赤珊瑚が採取されるようになると、宝石としての珊瑚の人気は一気に上昇。
日本では、奈良時代に聖武天皇・光明皇后が着用した冠に地中海産の珊瑚(コーラル)が使用されていました。
その後、技術が発達したことにより、それまでは採取が難しかった深海でも珊瑚が採られるようになりました。
現代では、日本やアジアなど幅広い地域の珊瑚がジュエリーとして人気を博しています。
珊瑚(コーラル)の問題点
珊瑚(コーラル)が棲息する深海の環境を守るため、日本では約10年前より珊瑚漁獲量の制限を行ってきました。
主要産地のひとつである高知県では魚礁(珊瑚が産卵できる岩場)や飼育した珊瑚の移植片を海底に沈めるなど、珊瑚の数を増加させる試みも活発に行われています。
しかし、日本の領海内で外国籍漁船による珊瑚の密漁が横行するなど、珊瑚を巡る問題はまだ解決には至っていません。
珊瑚(コーラル)の石言葉
珊瑚(コーラル)の石言葉は、「幸福」「長寿」などがあります。
珊瑚(コーラル)のお手入れ
珊瑚(コーラル)は、生きたサンゴを加工した有機質由来の宝石です。
そのため、適切な手入れを怠ると変質や変色のおそれがあります。
着用後は、乾いた柔らかい布で乾拭きをして汚れを取りましょう。
汚れがひどい時には、中性洗剤を溶かしたぬるま湯に浸けて優しく洗うと綺麗になります。
くすみや変色の原因となるため、洗浄後はしっかりと水分を拭き取りましょう。
色褪せやくすみが起こってしまった場合は、専門店にて珊瑚の磨き直しを依頼することもできます。
また、超音波洗浄機を使ったお手入れにも注意が必要です。
珊瑚(コーラル)は硬度3と非常に柔らかい宝石のため、超音波洗浄機を使うと割れてしまう可能性があります。
アイオライト
3月の誕生石のひとつであるアイオライトは、深いバイオレットカラーが印象的な宝石です。
別名を「バイキングの石」とも呼ばれ、古来より様々なシーンで人々の生活に根づいてきました。
アイオライトは、2021年の誕生石改定により3月の誕生石に仲間入りした新しい誕生石です。
アイオライトの特徴と魅力
「ウォーターサファイア」という異名を持つアイオライトは、サファイアやタンザナイトにもよく似た深いバイオレットカラーが魅力的なカラーストーンです。
アイオライトの最も特筆すべき特徴は、光の当たり方によって様々な色味を楽しめる多色性という性質。
サファイアにもタンザナイトにも無いアイオライトならではの多色性は、古くから人びとを魅了してきました。
アイオライトの多色性は、1つの宝石につき2色〜3色。
見る角度によって、深いすみれ色から枯草色まで様々な色に変化します。
この神秘的な多色性を活かすため、アイオライトは細かいファセットカットを施されることが多いです。
様々な色変化を見せるアイオライトの中でも、深紅に輝くブラッドショット・アイオライトは特に希少価値が高いと言われています。
ブラッドショット・アイオライトの赤色の正体は、石の中に混入する鉄。
混入する鉄分量が多いと、一定方向から赤く見えるアイオライトとなります。
また、アイオライトは、地中の結晶が分解・分離することで、花びらのような断面が現れることがあります。
この特徴的な断面は「桜石」と呼ばれ、日本でも古来より様々な地域で産出されています。
1922年には、京都で産出されるアイオライトの桜石が天然記念物に指定されました。
アイオライトの歴史と意味
アイオライトの宝石としての歴史は、古代スカンジナビア文明まで遡ります。
古い言い伝えによれば、古代スカンジナビアの船乗りたちはアイオライトをコンパスとして使用していました。
アイオライトを通して空を見ることで太陽の位置が正確に分かり、安全な航海ができたと考えられています。
アイオライトは、その偏光性を利用した天然の偏光フィルターとして重宝されていたのです。
また、「アイオライト」という名前は、ギリシャ語の“Ios(スミレ)”という単語が由来となっています。
和名では菫青石(きんせいせき)と呼ばれます。
アイオライトの石言葉
アイオライトの石言葉は、「誠実」「人生の羅針盤」などがあります。
アイオライトのお手入れ
アイオライトは、硬度7〜7.5と比較的硬度の高い宝石です。
そのため、お手入れに関しては神経質になりすぎる必要はありません。
アイオライトの汚れが目立つ時は、中性洗剤を溶かしたぬるま湯に浸けて優しく洗いましょう。
ただし、へき開性(一定方向に割れやすい性質)があるため、強い衝撃を与えると割れや欠けの原因になる可能性があります。
また、ジュエリー用の超音波洗浄機やスチームクリーナーを使ったお手入れも可能です。
ただし、変色・退色の可能性があるため、直射日光に長時間当て続けることは避けましょう。
ブラッドストーン
3月の誕生石に名を連ねるブラッドストーンは、その名前の通り血のような斑点が特徴的な宝石です。
世界中で根強い人気があり、2021年には3月の誕生石に新しく加わりました。
ブラッドストーンの特徴と魅力
ブラッドストーンの特徴は何といっても、深い緑色の石の上にくっきり浮かんでいる点々とした斑点です。
斑点の色味は、あざやかな赤色からオレンジ色、褐色など様々。
この特徴的な斑点は、石の中に酸化鉄が混入することによって起こります。
鉱物としてのブラッドストーンは水晶に分類されます。
水晶は、大きな結晶の場合は透明〜半透明になりますが、微細な結晶の集合体になると半透明〜不透明になります。
この特徴を持つ宝石はジャスパー(碧玉)と呼ばれます。
ジャスパー(碧玉)の一種であるブラッドストーンは、半透明〜不透明の濃緑色をしています。
この特徴的な石色は、緑泥石(クロライト)が混入することによるもの。
石に混入する緑泥石(クロライト)の量によって、緑色の濃淡に違いが生まれます。
ちなみに、ブラッドストーンは半透明〜不透明の宝石のため、多くのジュエリーでカボションカット(球体状のカット)が施されます。
カボションカットにすることで、ブラッドストーン本来のツヤ感や色味が堪能できます。
ブラッドストーンの歴史と意味
ブラッドストーンは、その特徴的な見た目から様々な地域で聖なる石として崇められてきました。
古代エジプトでは「止血効果がある」と信じられ、パウダー状に砕いたブラッドストーンが薬として使われていました。
また、呪術や祈祷といった宗教的な儀式に使われていたという記録も残っています。
キリスト教では、十字架にかけられて処刑されたイエス・キリストの血が足元の石に染み込んだことでブラッドストーンが生まれたという伝説が残っています。
そのため、中世ヨーロッパの教会では、十字架や殉教者の像にブラッドストーンの彫刻を使用していました。
「ブラッドストーン」という名前の意味は、英語の“Blood(血液)”や“Stone(石)”といった単語が由来となっています。
赤色の斑点が血に見えることから、そう呼ばれるようになりました。
ブラッドストーンの石言葉
ブラッドストーンの石言葉には、「勇気」「聡明」「献身」などがあります。
ブラッドストーンのお手入れ
ブラッドストーンは、様々な方法でお手入れができる宝石です。
汚れが気になる時は、少量のせっけんを溶かしたぬるま湯に浸けながら柔らかい歯ブラシで優しく洗いましょう。
ただし、ジュエリー用の超音波洗浄機は割れや欠けの原因になるため控えてください。
3月生まれの星座石は?
3月生まれの方の星座はうお座(2月19日〜3月20日生まれ)もしくはおひつじ座(3月21日〜4月19日生まれ)のどちらかです。
うお座とおひつじ座には、その星座に属する人を守護する星座石が定められています。
- 星座石とは
- 12星座を守護する役割を持った宝石やパワーストーン。星座石のジュエリーをお守りとして身につけることが文化として根づいている地域もある。
うお座の星座石
3月に誕生日を迎えるうお座の星座石は、以下の4種類のカラーストーンです。
- アメジスト
- アメトリン
- アイオライト
- ムーンストーン
おひつじ座の星座石
3月に誕生日を迎えるおひつじ座の星座石は、以下の4種類のカラーストーンです。
- ルビー
- ガーネット
- ブラッドストーン
- インカローズ
3月の誕生石は神秘的な伝説が残る宝石
ここまで、3月の誕生石のアクアマリン、珊瑚(コーラル)、アイオライト、ブラッドストーンを紹介しました。
3月の誕生石は、魅力的な伝説や言い伝えが数多く残っている神秘的な宝石です。
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